[PR] 平成の棋界を牽引したことで知られる将棋の九段(40)がを受章することが2日、発表された。 将棋棋士として6年ぶり16人目、最年少での褒章受章となる。「想像していないことだったので、率直に驚きました。先輩方と比べて自分が若く受章する理由はほぼないので。(将棋人気の)波に乗らせていただいた結果なのかな」。ストレートな物言いを好む人ならではの感想を口にした。 、、に続く4人目の中学生棋士に。20歳から竜王を9連覇するなど、歴代4位のタイトル獲得通算31期を重ねた。 周到な事前研究を先鋭化させた戦略家。堅牢な自陣を築き、巧妙に攻めをつなぐ棋風は平成後期の流行を牽引(けんいん)した。 AIによる盤上技術の革新を受けて30代半ばに一時低迷したが、棋風改造によって復活した。2020年、初の名人に。以降3連覇を飾った。 「20代の頃は本当にがむしゃらにやっていた。30代からは追われる立場になって。40代と50代で活躍するのは大変だなっていうのは実際なってみて感じる。羽生世代を中心に自分より一回り以上の先輩方がまだ活躍されているので、同じような年齢まで活躍したい気持ちはあります」 名人には過去6度のタイトル戦に全て屈している。昨年のでも敗れ、19年ぶりの無冠に転落しただけに、雪辱は今後の棋士人生に残された大きな宿題になる。「自分が元々いたポジションに戻ることを諦めているわけじゃない。研究への熱量は変わらないです。何をしていけばいいか考えてやっていきたい」。今年もで挑戦者になるなど頂点への返り咲きを見据えている。 大棋士たちがまとってきた孤高の風情とは対極の人柄。若手の兄貴分的存在で棋界地図の中心にいる。ぶっきらぼうを装いながら、実のところは朗らかな人情家でもある。競馬、、ぬいぐるみなど趣味人の顔も持つ。 妻は漫画家の伊奈めぐみさん。夫の日常をコミカルに描いた「将棋の渡辺くん」は累計50万部を超え、藤井名人も愛読している。(北野新太) 渡辺明九段、紫綬褒章受章「元々いたポジションに戻ることを諦めているわけじゃない」~会見ノーカット~=北野新太撮影
開かれた国会のために
[PR] 「さあ、カーテンを開けて太陽の光を入れよう。より開かれた議会にしましょう」。で14年前、与党・を率いたジュリア・ギラード首相は記者会見でそう呼びかけた。総選挙で与野党ともに届かず、70年ぶりの「宙づり議会」になっていた▼無所属議員らの協力でギラード氏が政権継続を決めたのは選挙の…
社会運動、「内部者」として貢献 喜ばしい一方で…距離に悩む専門家 社会運動の中での心の揺れや孤立感
[PR] Re:Ron連載「あちらこちらに社会運動」第5回【おもし論文編】 9月に最終回を迎えたNHK「」を楽しく見た。さまざまな切り口から論じることができるドラマだが、社会運動研究者としては、女性裁判官である主人公・寅子たちが、同じく女性の権利のために専門知を生かし、女性のや、尊属殺重罰規定といった問題に関わりながら社会変革を行おうとする姿がとても頼もしく、また興味深く思えた。 弁護士をはじめとして、マイノリティー当事者の中でも専門知を有する人々や、専門職の人々が社会運動に関わることは多い。例えば、性的マイノリティーの弁護士によるや同性パートナーシップといった制度のための活動や、外国ルーツの研究者によるエスニシティーをめぐる社会問題への関わり、リプロダクティブヘルスアンドライツ(自分の身体にまつわる事柄を自分自身で選択し、決められる権利)に携わる女性医師の活躍などが代表的な例だろう。 こうした例はもちろん日本だけではない。アメリカでは、に抗議する「The battered women’s movement」やセクシュアルハラスメントへの抗議行動において女性のや女性弁護士が活躍した。 一方、個人として特に関心を引かれたのは、寅子の葛藤の側だ。 むろんずば抜けた勇気や信念に基づいて行動しているものの、一方で彼女の職業人生には多くの「揺らぎ」が見られる。裁判官という職業上の立場では、社会的に弱い立場に置かれた人々の権利を守ろうとする信念だけでは職務を全うできない場合もある。 当事者性を共有する専門職・専門家と社会運動の関係は、利害も感情も共有してしまえるからこそ難しい部分もある。社会運動をするにあたって、社会的立場の特殊性や専門知など、他の人が持たないタイプの資源を有するため重宝されやすい。だが、だからこそ孤立や重責を抱えやすいのが専門職や専門家の宿命と言える。 専門家であり参加者である「葛藤」 専門職や専門家の運動参加を対象とした論文は社会運動研究でも数多くあるが、1人の専門家にし、その人が社会運動に参与する際の心の「揺れ」や、専門職・専門家である自分と社会運動参加者である自分の立場の間で生じる葛藤を描いたものが多い。 【今回の論文】サリー・イングル・メリーによる、「とアクティビズム」についての論文 Sally Engle Merry, 2005, “Anthropology and Activism: Researching Human Rights across Porous Boundaries” PoLAR, 28(2): 240-257. 著者であるサリー・イングル・メリーは著名な法人類学者だ。グローバルな人権問題に関わる数多くの研究を行っているが、研究の中で得た知識との女性の権利保護運動は共通する部分が多い。そのため、社会運動団体にアドバイザーとして参与したり、社会運動の会合で講演をしたりしているものの、なかなか思ったようにいかないことに悩む。 メリーが最初に経験した戸惑…
一力遼、名人獲得へ驚天動地の「自陣放棄」 みるみる縮んだ敵陣
[PR] ここで決着をつけるか。敗れて最終局にもつれ込むか。第49期七番勝負の第6局(主催・朝日新聞社、協力・ホテル三日月)。挑戦者の一力遼棋聖(27)は、勝負どころで肉を切らせて骨を断つ英断を下した。確かな読みに基づく度胸が勝負の流れを大きく引き寄せた。 挑戦者に悪手らしい悪手は見当たらず、相手の芝野虎丸名人(24)にもはっきりとした敗着が見えない。互いに秘術の限りを尽くした本局を、解説の九段は「掛け値なしの好局」とたたえた。数ある見どころの中から、もっとも劇的な応酬を紹介する。 実戦図1 中盤戦たけなわの盤上を俯瞰(ふかん)すれば、黒番の名人は右辺から中央にかけて巨大な模様を敷いている。これを大きくまとめて、各隅で陣地を稼ぐ白番の挑戦者に対抗しようというのだ。 やっかいなのは、左下に抱え…
官民ファンドのJOIN、米新幹線計画への支援撤回 巨額損失で批判
[PR] 所管の官民「海外交通・都市開発事業支援機構」(JOIN)は、米テキサス州のプロジェクトへの支援を撤回することを決めた。支援開始から9年が過ぎても着工のめどが立たず、巨額の損失を被っていた。批判が高まるなか、支援をいったん白紙に戻す。 この事業は、テキサス州のダラス―ヒューストン間の約385キロを、の新幹線技術で結ぶもの。JOINは2015年に、事業を進める現地企業テキサス・セントラル社(TC)への支援を決めた。 ただ、投資家から資金を集められず、当初17年を予定していた着工は大幅に遅れている。JOINが引き受けたTCの社債は22年にに陥り、昨年度決算では、これまでに投融資した417億円全額の損失計上を余儀なくされた。 JOINは社債の償還を受けることを断念し、これまでに決めた出資などの支援も撤回することにした。が7日にこの方針を認可。TCの資金繰りが行き詰まったことが原因とみられる。 一方、国交省幹部は「テキサス新幹線の事業そのものが終了したわけではない」とする。全米鉄道旅客公社()が事業継続に意欲を示しているといい、取得した用地などをアムトラックに売り、投資の回収を進めていく考えだ。 ただ、アムトラックがTCに…
ソフトバンク前田純 ファウルのはずが… 自信は一瞬で砕かれた
[PR] プロの洗礼。そんな言葉では表せないほどの衝撃だった。ソフトバンクの2年目左腕、前田純の視線は宙をさまよった。 「何て言えばいいですかね。まあ力不足だったなと……」 10月31日。対戦成績2勝2敗で迎えたDeNAとの第5戦。1点を追う四回、3番手でマウンドに送り出された。 まず対したのは1番桑原将志だ。「桑原さんがキーマンみたいな感じがした。DeNA打線に勢いを感じたので、気合を入れて抑えにいった」。 初球。内角高めへの直球を投げ込んだ。三遊間へのゴロ。遊撃手のが捕球したが、飛んだコースがよく、内野安打となった。 続く梶原昂希も遊撃へのゴロ。しかし、一塁走者の桑原がスタートを切っていたため、二塁に入ろうとした今宮が逆を突かれ、こちらも遊撃への内野安打となった。 無死一、二塁のピンチで迎えたのが3番のだ。第4戦まで17打数2安打、2打点と低迷していた。短期決戦では、相手の主軸をこのまま眠らせておくのが重要だ。 「相手に流れがきている。開…
TV局の大谷フィーバーはなぜ「視聴率が…」 フジ取材パス没収問題
[PR] の強豪・ドジャースに移籍し、メジャー初の同一シーズン「50本塁打、50盗塁」、(WS)制覇を果たした選手。そんな人気を見込んだフジテレビに対し、NPB()は11日、の開催時間帯に大リーグのWSの録画放送を中継したとして、日シリの取材パスなどを没収していたことを認めた。 そもそも、この1年はテレビ各局の過熱した報道も目立ち、なかでも一部の報道番組や情報番組では、大谷選手のプライベートなどをつぶさに報じ、批判の声も上がっていた。なぜ、テレビ各局は大谷選手の扱いが過熱しがちなのか――。 「番組制作者もヒトの子。毎日、事件・事故を扱ってたら心が削られてしまう。でも、大谷選手のニュースは誰も傷つけないし、ポジティブな気持ちにさせてもらえる」。あるキー局関係者は、背景をこう話す。 大谷選手の結婚では、特に報道が過熱した。2月29日、大谷選手がで結婚を発表すると、テレビ各局は夕方のニュース番組などで次々と報じた。 NHKも、派閥による裏金事件を受け、のを中継している最中に速報。現職首相として史上初めて首相(当時)が政倫審に出席した日だったが、その日の報道番組「ニュースウオッチ9」では、大谷選手の結婚をトップニュースで扱った。 春には、「新居報道」問題が起きた。フジは情報番組の「めざまし8」や「イット!」、日テレは報道番組「news every.」で、大谷選手の米国の新居について撮影したり、近隣住人へ取材したりして、ネット上などで批判を浴びた。 その後、フジの港浩一社長と日テレの石沢顕社長は、それぞれの定例会見で謝罪。所属するドジャースが両局に対して、取材パスを凍結したとする一部週刊誌の報道もあったが、「取材できなくなったという事実はない」(フジ・港社長)、「取材への支障は出ていない」(日テレ・石沢社長)と釈明した。 フジの日シリの、NPBが剝奪する案も浮上 なぜ、これほどまでに大谷選手を大量に扱うのか。 キー局で情報番組の制作に携…
政治改革へ「年内にも法制上の措置」 第2次石破内閣が発足
[PR] の総裁は11日召集の特別国会で、30年ぶりの決選投票を経て第103代首相に選出され、自民、公明両党の連立による第2次石破内閣を発足させた。石破氏は同日夜の記者会見で、使途公開の義務のない政策活動費の廃止などの政治改革について「年内にも必要な法制上の措置を可能とするべく努力する」と強調し、国会対応での協力を野党に求めた。だが、協議の先行きは見通せず、少数与党による厳しい政権運営は避けられない。 石破氏は会見で、「もはや国民のご理解を得ることが難しくなった」として政策活動費の廃止のほか、調査研究広報滞在費(旧文通費)の使途公開・残金返納、を監視する第三者機関の早期設置などを挙げ、の再改正などに意欲を示した。「政治資金収支報告の内容を、誰でも容易に確認ができるデータベースを構築をする」とも述べた。裏金問題に関係した議員にへの出席を促す考えも示した。 一方、企業・の禁止…
ビデオゲーム界を席巻するサウジのオイルマネー
[PR] Saudi Money Makes a Big Splash in Video Games の首都リヤドでは、街路を埋め尽くした何千人ものファンたちが、カ氏110度(セ氏43.3度)という酷暑の中、ミスト噴射装置で涼を取っていた。街の中心部では、金色のトロフィーを模した、高さ30フィート(約9.1メートル)のレプリカが見物人の頭上にそびえ立っていた。伝統が律するこの国は、つかの間、色鮮やかな光の筋に包まれ、未来を感じさせる光景を演出していた。 リヤドで開催された「eスポーツ・ワールドカップ[Esports World Cup]」の第1回大会は、サウジの成長するビデオゲーム産業を世界にアピールする初の舞台となった。石油依存の経済の多角化を目指す計画の一環として、サウジ政府は、7000億ドル(現在のレートで約108兆円)の資産を運用する(政府系)PIF[Public Investment Fund]を通じて、2030年までにビデオゲーム産業に380億ドル(約5兆9000億円)を投資すると公言している。 そして今年7月からリヤドで開催された大会では、この方針を裏づけるサウジの資金力がはっきりと示されていた。それにとどまらず、同国のビデオゲーム市場への影響力は今や国境をはるかに越えて拡大している。この1年、大規模な人員削減など、ビデオゲーム業界が財政的な苦境に直面する中で、世界最大手のビデオゲーム企業や(業界に)影響力を持つ個人や組織、関係者の多くが、石油大国サウジとひそかに連携を進めてきた。 PIFが出資する企業「サビー・ゲームズ・グループ[Savvy Games Group]」は、をテコに、今やeスポーツ市場の40%のシェアを握っている、と同社広報担当者は話す(eスポーツというのは、プロたちがビデオゲームで対戦する勝ち抜き戦のことだ)。PIFとその子会社群は、すでにゲーム会社の買収に約60億ドル(約9200億円)、さらに企業への資本参加に140億ドル(約2兆2000億円)を投じた。 「彼らは無尽蔵の資金を投じて、ほぼ全ての望みを実現させている」と、ビデオゲームとeスポーツのアナリストであるロッド・ブレスラウ氏は語る。 サウジがゲーム分野に投資することに対して、「ウォッシング」だと批判する人もいる、とNYTは報じています。人権問題などを取り繕うための目くらましだ、との見方です。 一部には、こうした投資を「…
林長官、石破首相は「風邪薬を服用」 国会で居眠りかは言及せず
[PR] 11日に召集された特別国会の衆院本会議で、首相が居眠りをしているように見える場面があったことについて、は第2次石破内閣の発足を受けた同日夜の記者会見で、「本日は風邪気味で、を服用していたと聞いている」と説明した。実際に居眠りをしていたかについては、言及を避けた。 首相は衆院本会議での首相指…